「メガネが壊れた」と思った時

メガネが壊れた!どうしよう!

 壊れないモノなど存在しませんから、愛用していたメガネは いつかどこかで 壊れる可能性があります。壊れた場合に選択できる対応としては複数あります。

フレームの破損

 破損と一言で言っても、ダメージは様々です。
 ここでは基本的に「折れている」ということを前提に説明します。

修理に出す

 お店・種類・具合等により2,000円~8,000円前後

 修理が不可能な場合もあります。

 特にプラスチック素材の場合、種類によっては対応が不可、できても新規購入とあまり変わらない金額になったりと、判断が難しい所です。
 また、プラスチックフレームの再加工の場合、場合によってどうしても表面の仕上がりがあまりキレイにはならないことがあります。

 メタルフレームの場合には、大抵修理が可能です。

 金額は素材、部位、店舗によって違いますので具体的に書くことが難しいですが、例えばメタルフレームの破断個所ロー付修理の場合、お店によって2000円~5000円程度をよく見ます。
 期間も前後しますが、およそ2週間~3週間は掛かると思っていいでしょう。

 また、メタルフレームの場合には接合をした後に「塗装」の問題が発生します。元々色の塗装がされている場合には、修理個所がハゲてしまいますから、その上から同色での塗装を行うわけですね。その場合には更に金額(2,000円~4000円前後が多い)が掛かります。

 塗装しない場合にはシルバー的なカラーの塗装なし状態になります。

 

 修理を選択する場合、その間は預けなければなりませんのでメガネがない生活になりますから、修理が有効な場合は比較的限られるとは思われます。
 結局は金額が上がろうと購入の方が時間的に早くメリットがあるというパターンが大半だと思います。

(壊れた古いメガネを修理に出しておき、更に別途新しく購入、戻ってきた修理完了のメガネは予備のメガネに回すという方法はよく見かけます)

パーツの交換

金額は種類・お店による

 お店に同型フレームが存在する場合、パーツのみの購入で対応してもらえれば可能です。

 メガネのパーツは主に3つに分けられ、

・テンプル×2本
・フロント

 になります。その為、破損個所によってはすべてを交換せずともどこかのパーツの交換だけで済む場合もあります。
 パーツのみの販売をしてもらえるお店と、全部買い上げが原則のお店とがあると思われます(お店側としては部分的にパーツを残されても不良在庫となり困るわけで…)。
 例えばそのメガネ屋さんのオリジナル・OEMフレームであれば会社としての在庫で持てますが、そうではないブランドフレーム取り寄せの場合には全部買上となったりなどのパターンが考えられます。

レンズの破損

基本レンズ交換(金額は種類・お店による)

 レンズが破損した場合、修理は不可能です。

・割れた
・ヒビが入った

 修復はすべて不可能です。

・表面にキズが入った
 これも同じく修復はすべて不可能です。
 よく「削ってもらえればいいのでは?」と言われますが、今のレンズの表面は多層のコートで覆われており、削っても全くキレイにはなりません。
 また「レンズの表面を削る」ということはつまり、表面のカーブを変更してしまうということでもあります。出来たとしても度数変化、歪みが発生しとても掛けてはいられなくなるでしょう。

 これまで「普通に使っていたつもりだったのにレンズがキズキズ……」という方は、そもそも日常のメンテナンス方法を見直す必要があります。

それは「壊れて」ますか?

 メガネが壊れた!と思っても、実際には店頭での修正で元に戻せる場合は多いです。

フレームが歪んでしまった!

無料~1000円前後

 踏んずけて、寝てしまって、子供に投げられて、ぶつかって、メガネが大きく曲がってしまった場合です。

 自損によるメガネの損傷は、もちろんユーザーの責任です
しかしアフターケアとして、そのような場合には購入店に持ち込めばある程度の修正をしてもらえることが多いです。

 もちろんその場合にはリスクが伴い、お店によっては口頭で細かく念を押される場合があります。
 例えば「直しますが、もし折れてしまった場合には保証できかねます…」というような。

 また、用心深い店舗の場合には「ここまで大きく曲がってしまった場合はできません」と断られることもあります。その辺りはそのメガネ屋さんの方針や、メガネ屋店員さんの個々の力量や判断によるので、なんとも言えません。その為、他の人・他のお店に行けばやってもらえたという場面もあると思います。
 (そもそも曲げてしまったのは自分なわけですから……)

 基本的に購入店以外への持ち込みはあくまで「他社製品へのケア」になりますからサービス外になります。よほどの事情が無い限りはやめましょう。どうしても他に手が無い場合には、有償であることと破損の責任をメガネ屋さんに追求しないこと前提で持って行きましょう。

 多いのは
・ツル(テンプル)が広がってしまった
・ツルの高さがチグハグになってしまった
・鼻パッドが曲がってしまった
・フロントがプロペラ状にチグハグに曲がってしまった

 などなど。
 体感的には良い商品ほど、新しい商品ほど元に戻せる可能性が高いです。
 しかし店頭では調整中に折れてしまった場面を度々見ていますから、過信はできません。多少は店員さんの腕に左右される側面もありますが、そもそもダメージの入ったフレームは折れる時にはアッサリ折れます。直そうとした人の腕が悪いわけではなく、ダメージを入れた人の責任です

 場合によっては個人店などでも、他社製フレームを有料にて修正をしてもらえる所もあります。

レンズが外れてしまった!

 基本無料~

 メガネのレンズは接着剤等で完全固定しているわけではありません。
 フルリムフレームのリム内側には凹のミゾが形成されていて、逆にレンズ側はヤゲンと呼ばれる凸の出っ張りに削って形成されています。
 その凹凸を合わせて抜けないように嵌め込み、メガネは完成します。

 一部リムの無いナイロールフレームは、逆にレンズ側へ凹の溝を作り、そこにテグス糸を張ってレンズを留めます。時にはこの糸が切れてしまう場合もあります。

 どちらも完全固定ではありませんから、力が入った場合にレンズが外れてしまう場合があります。

 いずれも、フレームの破損が無い場合にはレンズを入れ直すことが可能ですから、購入店に持って行きましょう。
 一応他店への持ち込みでも入れてくれる場合が多いですが、状況によっては断られることと、基本的にそれらも購入後のアフターケアに含まれるサービスですから、購入店以外への持ち込みはあまり褒められたものではありません(露骨に嫌な顔はされないと思いますが……)。

 入れるだけですから基本的には無料です。
 数分~30分くらいで大抵は終わります。

鼻パッドが取れてしまった!割れてしまった!

無料~500円前後

 メガネの鼻が当たる部分には、基本的に二種類あります。
 金属の根っこが付いているタイプと、プラスチックの山のタイプです。

 金属の根っこ(クリングス)のついているタイプの場合、よく見るとその先は箱状になっていて、プラスチックの「鼻パッド」が別途ネジで留めてある状態になっています。

 根っこから折れてしまった場合には別途修理が必要です(店頭だけでは対応不可能)。
 それとは別に稀に鼻パッドのプラスチック部分が折れたり割れたりすることがあります。

 そもそも鼻パッドは消耗品です。
 ずっと皮膚が当たる部分ですから、色が変わるのも早いです。
 ブランドフレームの場合には、そのブランドの専用鼻パッドを、メーカーから有料で取り寄せることが可能です。

 お店によっては無料の鼻パッドを用意している所もあります。

 鼻パッドは形状や素材含めて多数の種類があります。
 特にデザイン上「専用鼻パッド」になっている場合、例えば上図のようなクリングスの先に「鼻パッドを付けるボックス」が付いてないタイプについては大抵、専用のものを取り寄せる必要があります。

 また、鼻パッドの素材には大雑把に「ハードタイプ」と「シリコンタイプ」があり、好みや当たり具合などから選ばれます。

・ハードタイプ
 割と長持ち
 当たりが少々硬め
 経年でガサガサの質感になる

・シリコンタイプ
 ハードと比べるとあまり長持ちしない
 割れやすい
 当たりが柔らかい

 触れば柔らかく曲がる感触があるものがシリコンタイプ、ほぼ曲がらず硬い感触のものがハードタイプになります。

 量産されるパーツですから、稀にフチに「バリ」が残っているものがあります。その場合何かの拍子に引っかけてキズの原因になったりしますから、そのようなパーツに当たった場合には説明して交換して貰うか、ヤスリを持っているなら自分でバリを削ってもいいでしょう。
 フチを指の腹で触ってみて引っ掛かりがなければ大丈夫です。

ツルの先っぽが割れてしまった!痛んできた!

500円~1,000円前後

 メガネのツル(テンプル)の先の部分のことを「先セル」とか「モダン」と言います。
 プラスチックフレームの場合、基本テンプル全体が同素材で一体となっていますが、メタルフレームの場合には耳に掛けても痛くないように別途太めのプラスチックパーツで保護がされています、その部分のことを言います。
 (中には古典的なフレームなどで、デザイン上先セルを無くしてあるものもあります)

 この部分もパーツとして取替が可能です。
 取替パーツになるので「似た感じのサイズが合うもの」への交換になります。
 太さ・形状にいくつか種類がありますから、もし個人で購入しての交換をされる際には種類に注意して下さい。

 プラスチック製ですから、どうしても経年で白っぽく・ガサガサに・硬くなってきてしまいます。見栄えもあまりよくありませんから、古くなってきたな?と思い始めたら交換されると良いでしょう。

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