メガネ屋さんの値段の違い

メガネ屋さんのメガネ価格は、ご存知の通り店舗によって違います。
高いイメージのお店や、安価なイメージのお店、様々あると思います。

おおまかな理由については、
メガネ屋さんの価格システム
メガネフレームの素材と値段
のページにて、結果的にある程度の説明ができていると思いますが、今日はもっと踏み込んで書いていきたいと思います。

製品クオリティ

価格の違いは、まず製品そのもののクオリティに繋がります。
見た目同じような印象のものでも、製造工程や素材の品質が違ったりします。

素材

メガネフレームの素材と値段で大雑把に説明した通り、同じ「金属」「プラスチック」と言っても種類は様々です。
基本的には高いものほど製品のクオリティは高いです。

同素材であっても、例えばアセテートひとつ取っても製造国・製品によってクオリティは前後します。

製造

良い製品ほど、製造工程数が多い傾向にあります。
接合部の工程ひとつ取っても丁寧さが違います。

例えば安価なものの方が、クリングス(鼻パッドの根っこの金属部分)の接続部分が折れることが多かったり、あまり調整ができなかったりします。それもそのはずで、5千円のメガネに5万円のクオリティを求めるのは酷というものです。

付属レンズ

最近はレンズ付きの店舗も多くなりました。
安価なメガネ屋さんは、付いているレンズのクオリティを抑えてある傾向にあります。

海外工場のメーカーさんにまとめて沢山オーダーしてコストを押さえているメガネ屋さんもあります。
一概には言えませんが、大抵は店頭・オフィシャルサイトなどで説明がされていますから、よくよく眼を凝らすと基本レンズの設定が見えてくるかもしれません(表向きには情報を掲示していないお店もありますが…)。

→「レンズの素材・設計について

ヒントとしては「球面・非球面レンズ」「屈折率」「レンズメーカー」あたりでしょうか。

技術

高いメガネ屋さんの最も大きなウリは、何よりも「技術」です。
自前のメガネ学校を持っていて社員の技術指導にすごく力を入れていらっしゃるお店もあります。

基本的には値段の高いメガネ屋さんほど技術がしっかりしていると思って良いです。
その分、例えばブランドフレームがわかりやすいのですが、同じ商品であっても技術料やレンズ種類、また後述の保証の違いによって、販売店ごとに価格が変わってきます。

実はメガネ屋の店員さんには、国家資格のような免許は必要ありません。そもそも日本にはメガネ関連の国家資格は存在しないのです。

ただ唯一、民間の「日本眼鏡技術者協会」が制定する「認定眼鏡士(にんていがんきょうし)」という資格があります。現在でも多くのメガネ屋店員さんに取得されている資格です。

しかし眼鏡技能士を取得していないメガネ屋店員さんの中にも、検眼がすごく上手な人もいらっしゃれば、持っているけれどもあまり上手でない人もいらっしゃるかと思います。
またお客さんの満足度は様々な視点トータルのものですから、それ以外の感じが悪くて不満足だったということもあるでしょう。

また社内で自社資格を制定している会社も多数あります。
社内で実技試験を行い社員技術の確保をすることを狙ったものです。

実際には、高いメガネ屋さん以外の一般チェーン店では、パートタイマー・アルバイト社員も多数雇用されており、パート・アルバイトの人の中には検眼ができる人もいらっしゃいます。
そちらも言うなれば「上手なバイトさん」もいれば、「下手なバイトさん」もいらっしゃいます。

メガネ業界では昔から現在まで、公的な資格の導入を進めてはおり、現状も制定に四苦八苦されている様子です

ちなみに、お客さんの中にはいわゆるスリープライス店などで購入したものを、(なぜか)他チェーン店等に持ち込み、調整を求める方がいます。
そういう場合のメガネは「無調整にしか見えない」場合がとても多いです。

安価なお店は多忙で、手間と時間を掛けての調整ができず「大丈夫ですね」という声掛けで終わりおざなり、ということではないかと想像します。
実際問題、店員さんの技術もあまり高くないのではないか?とも思います。

保証

最近のメガネ屋さんは、安価な所でもとても保証が手厚くなってきました。

基本的に多くのメガネ店では、
・検眼をして決定した度数に対しての保証
・品質の保証(不良品の場合の保証)

それに加えて、
・破損時の保証(有償・無償のケース有)
・子供の場合には多重の度数変更と破損保証(有償・無償のケース有)

など、お店により異なります。
逆に、極端に安価なメガネ屋さんになるとそこまでの手厚い保証を付けていないからこその値段という場合もあります。
(保証について手厚くされているお店は大抵の場合ウェブサイトに具体的な掲示があります)

保証システムは「結果的に保証の必要な人が少ないこと前提」で価格に見込まれます。保証が不要な人にとっては「余分に支払っていること」になりますし、必要な人にとっては「結果的にちょっとお得」にもなりえるでしょう。

ブランド製品 版権・商標権類

例えばファッションブランドのアイウェアの場合、どうしても「ブランドとしてのデザイン料」が上乗せされている為、日本のメガネメーカーやメガネ店自社開発の製品と比べると、お店側にとっては利益率が低くなり、お客側にとっては購入額が高くなる傾向にあります。

同じ価格帯でも、国産メガネと海外ブランドメガネを比べれば、その差は(正直なところ)歴然です。
しかし「デザインも価格の一部」なわけですから、ブランド力は重要です。もちろんデザインに力を入れている日本のメガネブランドも沢山あります。

結論

・技術
・製品クオリティ(レンズ/フレーム共)
・デザイン(ブランド含む)
・保証の違い

メガネにどの程度の金額を出すべきかは、本当に人によります。

一日一時間程度しかメガネを掛けないという人、ちょっとくらいの見た目チープさは気にならないという人、見えれば何でもいいという人にとっては、2本で5千円のメガネでも充分かもしれません

メガネに高級感を求めたい人、ある程度威厳のある雰囲気を出したい人にとっては、十万円でも足りないかもしれません

視野の広さ・キレイさ・見やすさが何よりも重要な人にとっては、フルオーダーレンズが手放せなくなるかもしれません。

本当に千差万別です。
ですのでメガネ屋さんの選び方は「自分の求めるものが何か」から選ばれることが何よりです。
その中に、接客のクオリティや店員さんの人柄、お店の雰囲気などが含まれることもあるでしょう。

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