まずは →「メガネの基本的な選び方」から
メガネのデザインは本当に沢山あります。
その中でもフロント(正面)のデザインはとても幅広く、顔の印象を決める一番大きな部分と言っても過言ではありません。
フロントの形状と、そしてテンプル&智(よろい)部分のデザインで、メガネの印象は決まります。
もくじ
デザインの選び方
デザインそのものの選択は、まず好みが第一です。
そしてこれなら掛けたいと思える好みのフレームから、まず横幅が大丈夫かを確認し、次に縦幅が自分の顔に合っているかを見ます。
メガネの縦幅(高さ)が、眉からあごの長さの、3分の1くらいを占めるとバランスが良く、そこから多少前後する分には問題ありません。
このバランスよりも大き目のものを選ぶと、相対的に少し小顔効果が狙えます。
逆に小さ目のものを選ぶと、顔が少し長めの印象を与えます。
ただこの「高さの目安」は、よくメガネ屋さんでアナウンスされている定番の文句程度のものでしかありません。
かといって間違っているというわけでもありません。
実際には、デザインの細部、顔そのものの形状、髪色や髪型、服装、首回りのアイテムなどなどでいくらでも変わり、所詮はただの目安でしかなく、例え「3分の1バランス」と違うからと言って即似合わないとはなりません。
ただ「何かバランスがおかしいな?」という時の目安にはとても有効です。
「掛けたいメガネを見つけたけれどなんだか似合わない」という場合には、これを目安に高さの違う似たデザインを探すというように使えます。
メガネ界のトレンドは割とゆったりしているので
メガネ界にもトレンドはあるものの、基本的にはとてもなだらかな変化なので、「トレンドに乗らなければいけない」と強く思う必要はないと思います。
それよりも、ファッションとしてのメガネの方が重要です。
首から上だけに合わせたんでいいのであれば、顔だけを見て似合う似合わないを考えれば済みますが、そうではなく服装あってのメガネであり、メガネそのものがファッションです。
自分の好きな服装に合わせられなければ、メガネを選ぶ意味がありません。
スクエア
細く四角いフォルムはとてもキリッと知的に見えますが、デザインによって「キツい人」に見えることも。
最近だとあまり縦幅が細くリム・智(よろい)自体が太すぎると、少し古めかしい印象になってしまちがちです。
フォーマル・カジュアル含めて比較的どのファッションにも合いますが、どちらかというと男性の方が似合う人が多い印象です。
オーバル
細長いフレームの中でも柔らかい印象を与え、男女とも比較的誰にでも似合う形状です。
しかし比較的縦幅が狭いタイプになるので、面長な人にはやや向きません。
上側の角度が強く縦幅が細いものだと、顔によって「インテリお受験ママ」のような印象にもなってしまいますので、全体的なバランスが重要です。
男女とも、フォーマル、カジュアルどちらでも合わせやすいです。
女性だとフェミニン系、ガーリー寄りのファッションによく似合います。川瀬智子さん(the brilliant green)がよく掛けてらっしゃいました。
男性だとあまりキツい印象にしたくない、柔らかい印象を持たれたいという人にオススメです。
ファッション的にはトラッドなタイプ、きれいめ系にも線が細い華奢な感じで合わせられますので、比較的使い勝手がよいですね。
ボストン
ボストンと一言で言っても形状的には色々あり、かなり丸めのボストンもあれば、逆三角形に近いボストン、明確にボストンなのかウェリントンなのか分けられないフレームなどもありますので、あくまで大雑把な分類です。
その間を取って「ボスリントン」なんていう名称もあります。
顔が少し面長な人に向いていて、トラッド系、いわゆるサロン系、ガーリー、ゆるふわほっこり系、他に個性派で言うところのロリータなどにもマッチします。
ラウンド
メガネの初期は丸メガネが基本で、そこから技術の進歩と共にデザイン幅が広がっていきました。なのでラウンドはどちらかというと原点回帰的ですね。
ビートルズのジョン・レノンがよく掛けていたことがとても印象強いです。同名「ジョン・レノン」というブランドもあります。
ラウンドがとても似合う人と似合わない人で、本当に二分します。
似合う人はどちらかというと顔に“華”があって、丸いメガネを「生かせる」ような顔立ちの人。(必ずしも美男美女だということではありません)
逆に似合わない人は「顔もぼやっとした感じで」「メガネも印象薄くて」全体的にただの地味な感じになる人、というのが個人的な印象です。
ファッション的には比較的幅広く、ボストン同様トラッド系から個性派ファッションによく似合う傾向にあります。
ウェリントン
ウェリントンも、ボストンなのかスクエアなのか明確に区切るのが難しいデザインもあったりしますので、あくまで分類上の話です。
どんなファッションにも似合うタイプで、ゴツいデザインになればストリート・B系にも合わせられますし、軽めならフェミニン・コンサバにも合います。
可愛くにもカッコよくにもできるデザインですね。
ナイロール
デザインというよりは構造の分類ですが、どんな形状のフレームもナイロールフレーム(一部リムを無くして代わりにナイロン糸を通してレンズを固定したタイプ)になれば、より軽くスッキリと爽やかな印象になります。
メタルスクエアから、スポーティなデザイン(NIKEなどナイロールが多い)、丸めのボストンやラウンドのナイロールもあります。
ナイロールのメリットはそのすっきりな見た目と、部分的な視界の良さがあります。視界にフチが入るのが苦手という人は結構いらっしゃいます。
上半分のリムがないタイプを、「逆ナイロール」とか「アンダーリム」と呼びます。
アンダーリムは元々老眼鏡がスタートでした。
遠くがよく見える人が老眼鏡を使う時、掛けたままでちょっと遠くを見たいという場合にメガネを少し下にズラしたいわけなんですが、その時に丁度上リムが視界に入らず邪魔にならないのが便利だったから、というのが発祥です。
アンダーリムはなかなか難しく、一歩間違えると「とてもオタク感あるmeganecco」になりがちです。しかしすごくオシャレなフレームもたくさんあるので自分のセンス次第ですね。
アンダーリムの欠点は、髪が長い場合にレンズとリムの谷間部分に髪が引っかかってしまうこと…。アンダーリム以外にもデザイン的にでっぱりがあって髪が引っかかってしまうようなフレームは、地味にストレスを感じます。使ってみて初めて気付く欠点ですね。
ツーポイント
ツーポイント(フチなしフレーム)のメリットはとにかく「メガネの印象を弱くできること」
そして「視界が良好」であることです。
メガネは顔の正面に乗せるものですから、掛けるだけで一気に「メガネ(フレーム)の人」というキャラクター性が付いてきます。
ツーポイントはそこをほとんど印象付けない反面、通常のメガネとはまた違った「ストイックな印象」を与えます。
ツーポイントに慣れると、フルリムフレームには戻れないという複数の声を聞きました。そのくらい視界が良好という状態は快適だということなのでしょう。
私個人も、リムの色が濃く太く、天地幅が狭いフレームになると邪魔加減でしんどくなることがありますので、この言には頷けます。
ツーブリッジ
ツーブリッジ(鼻の所のブリッジが二重になっている)は元々、パイロット用のメガネとして作られました。ヘルメットを被っても平気で丈夫なようにという所が原点です。
通常の一本ブリッジと比べると、とてもシブい感じが出せます。
最近だと若い女の子がレイバンサングラスのツーブリッジを、例えばカワイイ系ワンピースとのミスマッチ感でおしゃれに掛けられたりもしています。
昔だと比較的若い頃から、棋士の羽生善治さんやピアニストの横山幸雄さんが愛用されていたりしました。
メガネになると、少しハクというか貫禄のようなものが出ますね。
サーモント
これも形状というよりは構造なのですが、ナイロールのように「上下で素材が違う」タイプで、サーモントの場合「上側がプラスチックリム」「下側がメタルリム」という、上側に見た目の重さが出るフレームです。
形状はラウンドからウェリントンまで様々で、今では年齢や性別に関係なく幅広い層に掛けられています。
しかし元々の形状の雰囲気から、少し「歳のいった雰囲気」になりますので、難しいフレームでもあります。
色とファッション
メガネの色はとても重要です。
ファッションの観点からは、例えば万能そうに見える「白」のフレームは、逆に意外と難しいです。
そのせいか一般のメガネ屋さんではそこまで多くの白いフレームは見かけません。
ひとつのフレームデザインのカラーラインナップとしては、黒や茶といった「濃いめ」「重め」の、顔全体を締めるような色合いのフレームがまず作られますし、実際に最初の一本を選ぶとするならやはり黒や茶、グレー、濃い青、かなり暗めの赤といったフレームをオススメします。
例えば若い女の子に比較的人気な「赤いフレーム」なんかは、メガネ単体・顔単体で見ればとても可愛らしく「女の子らしい」の代表のようなデザインですが、どうしても原色に近い彩度の高いフレームになると、ファッション面で万能とは言いづらくなります。
もちろん「いつも赤いメガネフレームが似合うファッション」だったらそれはもうバッチリなのですが、おしゃれな人ほど幅広い服装を楽しまれると思います。
ですので、おしゃれな人ほど、ファッションが好きな人ほど、「複数の違うデザインのフレーム」を持たれるのがいいと思います。
ちなみに私meganeccoは、現在でも同度数の7本のメガネを所有しています。